研究課題/領域番号 |
16K04287
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
工藤 与志文 東北大学, 教育学研究科, 教授 (20231293)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 授業の心理学 / 知識操作 / 授業者要因 / 教授者 / 教材解釈 / 授業研究 / 教材理解 / 理科 / 教育系心理学 / 教授学習過程 |
研究成果の概要 |
本研究では知識を変形操作する活動(知識操作)を促進する要因の一つとして、ルールの操作可能性を取り上げた。操作可能なルールを教授することが、質量保存則の初歩的な理解を促進するという仮説を理科授業において検証したところ、評価テストの結果は、通常の教科書で教えた条件をはるかに凌駕する成果を示さなかった。また、操作可能性の高いルールを教授しても、学習者の自発的な操作活動はほとんど観察されず、授業者の質問に促されたものが多かった。さらに、授業者が促した知識操作に偏りがあり、授業者の教材理解による影響が推定された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
授業の心理学的研究においては、授業者が行った教授活動を独立変数とし、学習成果を従属変数とする研究パラダイムが通例であった。しかし本研究により、授業者の教材解釈が授業過程における知識操作の偏りを生み出し、それが学習成果に影響を与える可能性が示唆された。このことは、授業者変数の影響の大きさを物語るものであり、授業者変数を独立に取り出すことが難しい従来の研究パラダイムの変更をせまるものである。授業の心理学的研究における授業者要因の影響力の大きさを認識させたという点や授業者要因を含めた新しい研究パラダイムを提案したという点で、学術的意義がある。
|