研究課題/領域番号 |
16K04301
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
小松 孝至 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (60324886)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 発達心理学 / 文化心理学 / 意味構成 / 自己 / 弁証法 / 記号的媒介 / 社会・文化的アプローチ / モデル構築 / 心理学研究法 / 質的方法 / 相互作用分析 / 教育心理学 |
研究成果の概要 |
ことば(記号)を媒介とした個人の意味世界のなりたちと自己のあらわれのプロセスに関する理論的枠組みを構成した。この枠組みは,文化心理学の記号論的アプローチに基づき,子どもの参加する会話や子どもの書く日記を,他者性や弁証法的なダイナミクスに着目しつつ分析することで得られたもので,意味構成(構築)と自己のあらわれを表裏一体のプロセスとして考える。今後,発達心理学や教育心理学をはじめとした心理学研究における質的分析の基礎となることが期待される。さらに,当課題を基課題とした国際共同研究に基づき,その成果は欧文モノグラフとして公刊された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ことばが意味を持つとは,本来きわめて動的な現象であり,例えば,ある人が発したことばの本人にとっての意味と,それを聞いた者がそこから構成する意味は異なる。一方,そうしたずれも包含しつつ,会話においては新たな意味が創出されていく。本研究では,母子の会話の録音記録や,小学生が学校の課題として書いた日記の分析を通して,このような「意味構成」の過程を「自己」の概念と結び付けた理論的枠組みをまとめた。心理学方法論の理論的基礎をより充実させるとともに,コミュニケーションの本質の理解にも役立つことが期待される。
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