研究課題/領域番号 |
16K04314
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
下島 裕美 杏林大学, 保健学部, 教授 (20306666)
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研究分担者 |
島田 正亮 杏林大学, 保健学部, 講師 (80580563)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自伝的記憶 / 時間的展望 / TALE尺度 / エンディングノート |
研究成果の概要 |
本研究では人生後半における自伝的記憶の機能,特に他者に語る記憶と自己を振り返る記憶について検討した。中高年を対象としたweb調査を実施した結果, エンディングノートに自伝的記憶が必要だと答えたのは3割に過ぎず,人生の終盤を意識した時に不随意に自伝的記憶を想起する人は半数に満たなかった。しかし意図的な想起は可能であった。また記憶を他者と共有したい人は4割に過ぎず,想起された記憶の4割弱は誰にも話したことがない記憶であった。記憶研究では回想による過去の捉え直しのポジティブな機能が強調されてきたが,本研究は人生後半における自伝的記憶の機能を再検討する必要性を示唆するものとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
回想による過去の捉え直し,特に他者と記憶を共有することの意味はポジティブに捉えられてきた。しかし本研究の結果,中高年は自分の今後の人生を展望した時にそれほど自伝的記憶を必要としないこと,他者と記憶を共有する必要を感じていないことが示された。人生100年時代を迎え,第二,第三の人生では過去との記憶の連続性を必要としない人が多くいることを示したという意味で社会的意義のある研究だと考える。
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