研究課題/領域番号 |
16K04327
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
|
研究機関 | 大阪樟蔭女子大学 |
研究代表者 |
辻 弘美 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (80411453)
|
研究協力者 |
ミッチェル ピーター
戸井 洋子
山田 千枝子
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 心の理論 / 実行機能 / 心的状態語 / 誤信念理解 / 視線解析 / 言語 / 文化 / 誤信念課題 / 言語処理 / 視線 / 教育系心理学 |
研究成果の概要 |
他者の内面を理解する能力(心の理論)の発達に,幼児期の認知的コントロール (実行機能)と言語の使用(気持ちを表す言葉や因果場面を再構成する力)がもたらす役割について検討した結果,次のことが明らかになった。 3歳児がどれだけ多様な気持ちを表す言葉を日常で使用しているかが,初期の心の理論発達と関連する。一方でこれらの初期の言葉の使用は後の認知コントロールの発達を促し,間接的に心の理論発達に関連している可能性がある。因果場面を再構成する能力は,他者の内面理解の発達に認知コントロールとは独自の役割を果たしている。心の理論発達を測定する課題の処理は,言語使用の有無によって遂行精度が大きく変動する。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
縦断および横断デザインを用いた研究から,他者の内面を理解する力(心の理論)の発達を言語と認知コントロールの両面から検討し,幼児初期からの言語と認知コントロールのはたらきの重要性を明らかにすることができた。これらは,幼児初期の言語や認知コントロールを育む環境設定の重要性を示唆する。また,日本語話者を対象として検討した本研究では,これまでのインド・ヨーロッパ言語話者を対象とした心の理論研究知見には見られていない現象が確認されたことから,文化と言語が社会認知全般とその発達にもたらす影響を社会文化(マクロ)視点と視線や注意などの低次元の情報処理(マイクロ)視点から検討していく意義や可能性が見出せた。
|