研究課題/領域番号 |
16K04362
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
|
研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
成瀬 九美 奈良女子大学, 生活環境科学系, 教授 (90193581)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 身体的コミュニケーション / 同調 / 注意機能 / 自己調整 / 身体的同調 / リーダー・フォロワー / 同調プロセス / 注意 / ダンス/ムーブメントセラピー |
研究成果の概要 |
身体コミュニケーションには, 自己の動きを表出する局面と他者の動きを受け入れる局面があり,同調はこれらが円滑に循環している状況である.本研究は実験やフィールドワークにより同調プロセスを収集・分析した.(1)対象に過剰に注意を向ける「心のとらわれ尺度」として3因子を抽出し,不安傾向および注意・対人スタイルとの関連性を分析した.(2) 前腕回転課題を用いて二者間の速度同調プロセスを可視化し,速度調整幅とコミュニケーション・スキルとの関連を分析した.(3) 幼稚園児の自由遊びを観察し,リズムや空間使用から同調プロセスを分析した.以上の結果から身体的コミュニケーションにおける自己調整の特質を指摘した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療や福祉の現場では,他者との相互作用やグループの力動性を踏まえた対人交流的要素を含む身体活動プログラムが行われている.能動(働きかけ)と受動(受け入れ)が織り込まれて進行するコミュニケーションにおいては,外部刺激や他者情報の受容に偏りのある場合に,「今,ここで」の体験を十分に深められないケースがしばしば起る.本研究成果は,個人の身体知覚や自己知覚に関する個人内相互作用と,社会的存在として外の世界と関係を構築する個人間相互作用の両側面のバランスが保たれることの重要性を指摘するものであり,対人援助のための交流活動の構造化や対象者理解に役立てることができる.
|