研究課題/領域番号 |
16K04404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 日本福祉大学 |
研究代表者 |
吉野 真紀 日本福祉大学, 教育・心理学部, 教授 (60548402)
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研究分担者 |
織田 裕行 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90340679)
木下 利彦 関西医科大学, 医学部, 教授 (20186290)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 性同一性障害/性別違和 / ロールシャッハ・テスト / 心理的変化 / 自己実現 / 心理検査 / 半構造化面接 / 性別違和の包括医療 / 戸籍の性別変更 / 性別違和/性同一性障害 / 性別違和の包括的医療 / 性別違和 / 性の多様性 / ロールシャッハテスト / 性別変更 / 臨床心理学 / 性同一性障害 / 心理的プロセス / ナラティブ |
研究成果の概要 |
本研究では、性同一性障害(GID)当事者の自己実現過程に焦点を当て、GID包括医療初診時および治療経過後の心理的変化を検討した。ロールシャッハ・テストにおける共通点として、自殺の危険性(S-Con)とストレス耐性(Dスコア)を示す指標の改善がみられた。また半構造化面接を通して、受療が重要な節目となったこと、ストレスの内容の変化、身近な理解者の存在と同じ悩みを生き抜く仲間との繋がりに支えられる経験が抽出された。望む性別で自分らしく生活できるようになり心の負担が軽減した一方で、家族関係に変化を生じたり、性別適合手術(SRS)による副作用や予後の不安など、新たなストレスが生起することが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性別違和の悩みや今後の治療への不安、望む性別での生活で直面する新たな課題等に直面する若年層に向けて、先輩当事者の多様な自己実現モデルを提示できる。医療をはじめ教育・福祉分野等の支援者にとっては、具体的な支援イメージを持ちやすくなることに加え、治療や支援は性別変更や身体的治療が済めば終わりではないことを念頭においた当事者への支援や社会の在り方について一助となることが期待される。また、調査対象の当事者への効果として、心理検査結果のフィードバックと自己実現過程の語りを通して、自身の現状や課題が把握できる機会になるとともに心の整理や癒しに繋がると考えられる。
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