研究課題/領域番号 |
16K04482
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 石巻専修大学 |
研究代表者 |
佐藤 幹男 石巻専修大学, 人間学部, 教授 (30142904)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 地方教育研究所 / 戦後教育改革 / 監督行政 / 指導行政 / 研究所 / 研修所 / 現職教育 / 教育史 / 教育行政 / 教育政策 |
研究成果の概要 |
戦後、1947年3月の文部省の勧奨通達によって、自主的で科学的な研究を実施し、その成果を各地域の教育に生かすことを志向した地方教育研究所が全国の自治体に設置された。法的根拠も予算措置もない、単なる奨励策であったが、多くの自治体がそれに応じた。それは戦後教育への期待のあらわれといえる。教育研究所は1950年までに約75%の自治体に設置され、名称や事業内容に差異は認められるが、ほぼ文部省の期待に応える内容の機関であった。しかし、教育研究所は、1956年の「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」施行以後、教育委員会の「教育機関」として位置づけられ、ほとんどが研修機関へと変貌していった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、戦前の集権的な監督行政を見直し、戦後の教育行政のあり方を模索した時期を対象としている。特に、1950年ごろまでの戦後初期は、文部省の積極的な関与がなかった分、地方の実情に即した対応が見られた。教育研究所の参考例を示した他は、設置の有無も内容も地方長官に任せるという方策は、実に興味深い実験であった。結果、戦後のわずか4、5年で80%近くの県に設置され、内容も文部省の期待に沿ったものであった。しかし、1950年代半ば以降、地方教育行政に関する法律の施行後、一挙に平準化し、研究所は研修所に変貌を遂げていった。監督行政からの転換の試みも不首尾に終わった。
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