研究課題/領域番号 |
16K04532
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉田 武男 筑波大学, 人間系, 教授 (40247945)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 道徳教育 / ベルリン / 就学前 / 幼児全日制施設 / 就学前教育 / 幼児全日施設 / 幼児教育施設 |
研究成果の概要 |
本研究は、ベルリンの幼児全日制施設における道徳教育改革の今日的動向の特質について、改訂版の「ベルリン陶冶プログラム」の内容とその施設における実践化の過程に着目しながら、次のことを明らかにした。 改訂版でも、初版と同様に、陶冶・教育・養護の調和的な働きかけによって、子どもの人間形成が図られていた。しかも、ドイツでは、PISAショック以降、知的な教育が就学前施設において強まったが、日常的な生活を重視したホリスティックなアプローチは変更されなかった。また、インクルーシブな教育が大切にされており、その基盤として、言葉やコミュニケーションの基礎的な教育の実践が熱心に取り組まれていた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドイツの中でも移民の多いベルリン市においては、就学前施設としての幼児全日制施設の教育改革は盛んに行われた。そこでは、障害をもつ子どもだけでなく、言葉や文化の違う移民の子どもを包含したインクルーシブな教育が尊重され、言葉やコミュニケーションの基礎的な体得が重視された。 グローバル化社会の進展の中で、移民の子どもを含めたインクルーシブ教育が当然のように現場で受けとめられ、その実践は、人間関係の形成という漠然としたものではなく、言葉やコミュニケーションという社会的なスキルの基礎を体得させ、人間の文化生活に親しませようとしている点で、従来からの保育に執着する日本の就学前教育に対する警鐘となる。
|