研究課題/領域番号 |
16K04611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
小栗 有子 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 准教授 (10381138)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 先住民環境教育 / 奄美 / 人間形成 / 土着知 / 身体的学び / wild pedagogies / 環境文化 / 世代間継承 / 環境教育 / wild pedagogy / 身体 / 奄美群島 / 身体性をもつ主体論 / 環境認識 / 感性 / 教育と環境の関係史 / 猛毒蛇(ハブ) / カナダ先住民環境教育 / portraiture法 / 人と自然の関係史 / 民俗 |
研究成果の概要 |
本研究は、人間形成における自然環境の関わりの影響を解明することを目的に、奄美群島の集落で生きる/生きてきた青年を中心に地域認識の獲得過程を解明する研究方法の開発に取り組んだ。 成果として、暮らし(生業や集落行事など)に埋め込まれた自然と主体との関わりを取り出す指標開発とそれを用いたライフヒストリー調査の世代間と地域間の比較法を開発した。また、この方法を用いて調査した結果、青年たちは、自然環境と関わる中で自然とのつき合い方の知識と技能を身体的に獲得し、それが地域への愛着形成と環境文化の継承に結びついており、地域の社会経済構造の変化や個人の生育・職住環境の違いが作用することを試論的に導きだした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本の環境教育研究では、これまで民俗学や民間伝承の研究分野扱ってきた民衆の古い生活や文化を研究対象にすることは稀であった。そのため環境教育研究は、都市に対して人と自然環境との日常的付き合いが密な農山村漁村の暮らしのもつ人間形成力に十分注目してこなかった。 一方、英語圏の環境教育研究では、西洋社会とは異なる人間形成の体系を有する先住民社会に根ざした教育を先住民環境教育としてとらえ直し、その価値の再評価が進んでいる。本研究は、先住民環境教育との類似性を明らかにしつつ、日本で消失が懸念される地域固有の文化にみられる人間形成力を再評価し、現代に生かすための研究に着手するものである。
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