研究課題/領域番号 |
16K04613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育社会学
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研究機関 | 石川県立大学 |
研究代表者 |
石倉 瑞恵 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (30512983)
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研究協力者 |
マルツェラ リンコヴァー チェコ科学アカデミー国立コンタクト・センター
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | チェコ / 高等教育 / 女子教育 / 女性研究者 / 技術系高等教育 / ジェンダー / 意識変容 / 欧州研究圏 / 周縁性 / 研究職 / 比較教育学 |
研究成果の概要 |
チェコの大学において女性が直面する学術分野の壁、博士課程から研究職への上昇を遮るグラス・シーリングを視覚化し、社会認識、女性のライフコース、大学組織・文化にその要因を追求した。保守的志向性が強いため、機械工学等特定の分野におけるモデル不在が、「女子学生の低割合→女性研究者(モデル)の希少」という循環を生んでいること、女性に内在化された保守的性役割認識と大学の求める経営力ある研究者像との乖離・葛藤が、女性研究者のフェイドアウトを引き起こす要因の一つとなっていることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、チェコの大学における学術分野間の女性の偏向や女性研究者のフェイドアウトの実相と要因を明らかにすることを通し、女性への機会開放や社会進出の推進が同時にジェンダー・バイアスを生み出す危険性があることを示唆するとともに、歴史的経緯や社会の特質に関する分析を踏まえた対策の重要性を提起している。チェコと日本には女性に内在化された保守性という類似点があるので、女性のライフコースに関する多様なモデルの提示、女性の使命とされてきた家事・育児に対する高い価値の付与等、この研究から得られる提案を日本の文脈の中で捉えなおす必要がある。
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