研究課題/領域番号 |
16K04872
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造物理
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近藤 憲治 北海道大学, 電子科学研究所, 准教授 (50360946)
|
研究分担者 |
植村 哲也 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (20344476)
|
研究期間 (年度) |
2016-10-21 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | トポロジカル絶縁体 / 非可換ゲージ場 / スピントロニクス / 第一原理計算 / ワイル半金属 / スカーミオン / 高次トポロジカル絶縁体 / ラインノード半金属 / スピン軌道相互作用 / 特異点論 / スピンエレクトロニクス |
研究成果の概要 |
多くの研究者が、グラフェンのようなハニカム構造の量子スピンホール効果を研究してきた。しかしながら、その多くは開放端条件において、エッジをzigzag型であると仮定して電子構造を計算していた。その理由はarmchairのエッジ形状だと、バルクが量子スピンホール相であっても電子構造をよく見るとフェルミ・レベルにおいてギャップが存在するからである。一般的にバルク・エッジ対応によって、バルクで計算した量子スピンホール相の成立条件とリボンで計算した量子スピンホール相の成立条件は一致することになっている。しかしながら、ナノリボンにおいては、成立していないことを具体的な計算で確かめた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハニカム構造のジグザグ型のリボンとアームチェア型のリボンではQSH相に転移する条件が明らかに違い、ジグザグ型は、ほぼバルクでの計算と一致するがアームチェア型では、その幅が薄いほど、バルクの条件とは異なっている。このことはバルク・エッジ対応という原理はエッジの形状に影響されることを意味しており、基礎物理学的にとても重要である。また、実際にスピン素子を作製する時に、ナノリボンを使ったQSH効果を利用することを考えた場合、バルクでのQSH効果発現の条件は適用できないので、改めて、ナノリボン形状で計算しなくてはいけない事が分かった。この結果は産業上もスピン素子の性能を根本的に左右するので重要である。
|