研究課題/領域番号 |
16K04875
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造物理
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
石井 史之 金沢大学, ナノマテリアル研究所, 准教授 (20432122)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 熱電効果 / 異常ホール効果 / 異常ネルンスト効果 / 第一原理計算 / スキルミオン / ナノマテリアル / 磁性 / 熱電変換材料 / ゼーベック効果 / トポロジカル不変量 / Chern絶縁体 / Chern数 / トポロジカル絶縁体 / 熱電材料 / 熱電変換現象 / ナノ物質 / 物質デザイン / ナノ材料 / 計算物理 / 表面・界面物性 / 超薄膜 |
研究成果の概要 |
ナノサイズ化・低次元化によって熱電変換効率が向上することは以前から知られていたが、本研究では低次元化によって現象として顕著にあらわれる、量子異常効果を活用した熱電変換効率の向上をめざした。二次元水素原子モデル系において、Skyrmion結晶の第一原理計算をおこない、巨大な異常ネルンスト効果を示しうることを明らかにした。酸化物EuOについて超薄膜を仮定した小さなSkyrmion結晶モデルについても同様の研究をおこなった。さらにホイスラー合金系のバルク物質等について、大きな異常ネルンスト効果がk空間でエネルギー縮退した連なった固有値群であるノーダルラインが起源であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
排熱等を有効利用するための工学的応用の基礎原理として、結晶の端に温度差(温度勾配)を与えた場合に電子が流れ、結晶の内部で片方に偏りができることによって電位差が生じる熱電効果が知られている。我々は磁性体で起こる熱電効果について調べた。磁場がある場合に温度勾配で誘起された電流に寄与する電子の軌道が曲げられて起こるホール効果(ネルンスト効果と呼ばれる)が、磁性体内部では磁場が無い場合にも生じ(異常ネルンスト効果と呼ぶ)、温度差を与えた方向とは直交する方向に電位差が生じるため、広い面積の熱源に応用でき、幅広い応用が期待されている。この現象は原子層物質、トポロジカル物質で顕著であることを明らかにした。
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