研究課題/領域番号 |
16K04890
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料化学
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研究機関 | 福島大学 (2018) 福井県立大学 (2016-2017) |
研究代表者 |
平 修 福島大学, 食農学類, 准教授 (30416672)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | イメージング / 質量分析 / 生体異物 / ナノ微粒子 / Nano-PALDI / 体内動態 / ユビキノール / ナノ材料 |
研究成果の概要 |
生体異物(本研究では化粧品などに極微量含有する香料2-オクチン酸メチル:2-OAm)は年配の女性が罹患する肝臓自己免疫疾患の原因物質として疑われている。これは経皮吸収により体内に侵入し、肝疾患を引き起こすことが予想される。マウスの皮膚に2-OAmを塗布後、肝臓のNano-PALDIイメージングMSを行った。肝臓に2-OAmが蓄積していることが視覚的に示された。詳細な解析の結果胆管に2-OAmの異常蓄積が認められた。この事から、2-OAmの胆管への異常蓄積がミトコンドリア抗体の出現と胆管の選択的破壊の双方に関与している可能性がある。化粧品などの含有物質が肝臓疾患の原因であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではこれまで予測されていた肝疾患の原因を視覚的に明らかにしたことと、ナノ微粒子支援型質量分析(Nano-PALDI)法を応用したことが社会的・学術的意義を持つ。 社会的意義:肝疾患と生体異物の関係解明: 2-OAm皮膚塗布→経皮吸収による肝臓への薬剤送達→長期塗布による肝臓(胆管)への蓄積→抗原と認識→アポトーシス→炎症。生体異物が臓器炎症のトリガーとなることを視覚的に示す事に成功した。 学術的意義:2-OAmは分子量が154と非常に小さな物質でありイメージングMSで使用するMALDI法では測定しにくい。Nano-PALDI法は低分子側をノイズなく測定できることから今回の成功に至った。
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