研究課題/領域番号 |
16K04909
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
政池 知子 東京理科大学, 理工学部応用生物科学科, 准教授 (60406882)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 微小管 / 動的不安定性 / マイクロチャンバー / 重合・脱重合 / 伸長・短縮 / チューブリン / 構造可塑性 / マイクロチャンバーアレイ / 構造可塑性モデル / 格子欠陥 / 重合 / 脱重合 / 極小体積 / ナノバイオ / マイクロ・ナノデバイス / リン酸結合タンパク / 微小管の動的不安定性 / 1分子計測(SMD) |
研究成果の概要 |
本研究は細胞骨格の一種である微小管を研究対象として、その伸長と短縮のメカニズムを明らかにすることを目的とした。10のマイナス14乗リットル桁の極小容積をもつ円筒形容器が多数並んだ樹脂製デバイスの中に微小管の単量体を閉じ込め、光学顕微鏡を用いて重合・脱重合反応の観察を行った。その結果、伸長が進み両端が壁に接触すると、壁に沿うように湾曲して重合を続けることがわかった。このとき重合速度は微小管の湾曲度合いに従って徐々に低下した。この結果から、微小管は外力による歪みに応じて重合速度を低下させ、所々穴が空いた不完全な重合形態をとることによりやわらかい性質を獲得するようになると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内には、球状のタンパク質が連なってできたポリマーである微小管が存在する。微小管は伸長と短縮を繰り返す動的不安定性と呼ばれる性質を有するが、その調節メカニズムは未だ不明である。そこで本研究では細胞を模倣した極小体積の溶液中における微小管のふるまいを調べた。一般に人工合成ポリマーは安定性が高く短縮が起こりにくいが、微小管の短縮開始のメカニズムが解明されれば、安定性と不安定性を併せ持つ新規ポリマー材料の開発に道が拓ける可能性がある。また細胞内微小管の重合制御に関連する疾病の解明につながり、将来医療や創薬に貢献できる可能性がある。
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