研究課題/領域番号 |
16K04929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
桑原 貴之 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (80464048)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 有機薄膜太陽電池 / 酸化亜鉛 / ナノコンポジット / 電子捕集層 |
研究実績の概要 |
本研究室ではこれまでに、金属酸化物やアミノ化合物を用いた様々な電子捕集層や捕集電極を開発し、これらを用いた高耐久な素子の大気下作製に成功している。酸化亜鉛は電子捕集層として広く用いられているが、膜表面及び膜中に水酸基が存在しており、水酸基由来のエネルギー準位が光励起により生じた電子のトラップ準位となると考えられている。近年、アミノ化合物を酸化亜鉛に混ぜ込むことで水酸基由来のトラップが減少し、電荷モビリティや素子性能が向上したことが報告されている。そこで本研究では種々アミノ化合物を酸化亜鉛に混ぜ込んだナノ複合体膜を電子捕集層に用いることで、高性能かつ高耐久な素子の作製を試みた。洗浄済みのITO基板上に、sol-gel法により酸化亜鉛/アミンナノ複合体膜を製膜した。その後、有機発電層としてP3HT:PCBM、正孔捕集層としてPEDOT:PSSをスピンコート法により順に製膜し、正孔捕集極としてAuを真空蒸着した。最後に熱アニールを兼ねて被覆材の熱圧着を施すことで素子の完成とした。この素子に擬似太陽光(AM1.5G-100 mW cm-2)を照射しながら電流-電圧(I-V)曲線を測定し、性能評価を行った。白色光照射120分後における各素子の光電変換特性は、ZnOを電子捕集層に用いた素子のPCEは3.12 %であったが、PEI(B)を混ぜ込んだ素子ではJSC値の増加が見られ、PCEが1割程度増加した。BAPではJSC値や素子性能の向上は見られず、分子量が低分子であるためにナノ複合体膜中のBAPの残存率が低く、その結果BAPが十分に機能していないことが示唆された。また原子間力顕微鏡でZnO:PEI(B)ナノ複合体膜表面を観察したところ膜の表面形状の変化が観察され、これによる光閉じ込め効果が期待されこのことがJSC値の向上に大きく寄与していると考察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アミン材料と酸化亜鉛源を混合した前駆体溶液から作製された電子捕集材料を用いることで従来の酸化亜鉛膜より性能が向上したため
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今後の研究の推進方策 |
アミン残存率と電池特性の関係を調査し、またX線分析を用いてアミン材料や酸化亜鉛の電子状態や結晶性などのキャラクタリゼーションを進める。
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次年度使用額の使用計画 |
大まかな予算として、ポリ3ヘキシルチオフェン 5g…15万円/g、その他、発電材料および電池材料一式…50万、学会旅費…20万円、論文投稿および英文校閲…10万円などを予定
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