研究課題
基盤研究(C)
磁気対相関関数(磁気PDF)をシミュレートする方程式について、ゼロ散乱成分を考慮することによって新たな項が追加された方程式を導出した。さらに中性子回折データから磁気PDFを定量的に導出する方法を示した。実験から導出した標準試料の磁気PDFは方程式から計算される磁気PDFと一致しており、磁気PDFの方程式と導出方法が妥当であることが示された。またスピングラス物質の磁気PDFにおいて、先行研究で指摘された2種類の磁気構造の競合を観測した。本研究により磁気PDFを用いた定量的な局所磁気構造解析が可能になり、また短距離磁気相関に対してこの手法が有効であることが示されたといえる。
本研究課題により磁気対相関関数と用いた磁気構造解析(磁気PDF解析)がほぼ可能になったことから、短距離周期しかもたない磁気配列の決定がより容易になったと考えられる。この手法を利用し、さらに発展させていくことにより、スピン液体やスピングラスといった物理的に興味深い現象についての理解や、磁性微粒子や磁性薄膜など磁性材料の機能向上につながる情報が得られることが期待される。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 1件)
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