研究課題/領域番号 |
16K05044
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算科学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
高橋 昭如 東京理科大学, 理工学部機械工学科, 准教授 (00366444)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 転位動力学 / 分子動力学 / 転位 / モビリティ / スピノーダル分解 / 温度依存性 / BCC金属 / 臨界分解せん断応力 / マルチスケール / 混合転位 / 易動度 / キンク対 / 分子動力学法 / 転位芯 / 転位動力学法 / BCC / マルチスケール材料モデリング / 金属 / 離散転位塑性 |
研究成果の概要 |
原子シミュレーションである分子動力学法を用いて,BCC鉄中の格子欠陥である転位の移動速度の結晶方位と温度依存性について調べた.その結果,転位を構成する原子の配列の特徴や,その特徴と転位の移動のメカニズムの関係が明らかとなった.その関係をモデル化し,転位を直接離散化して転位の運動をシミュレートする転位動力学法に実装した.直線転位を含む結晶のせん断変形解析を実施し,本モデルによりBCC鉄に見られる温度依存性が再現可能であることを確認した.さらに,本転位動力学法をスピノダール分解した鉄ークロム合金中の転位挙動解析に応用し,鉄ークロム合金の微視的な特徴と,転位の運動に対する抵抗の関係を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,金属中の格子欠陥である転位の特徴を分子動力学法による計算結果からモデル化し,そのモデルを直接転位動力学法に入力することによって,現実的な塑性変形解析が実現可能になることを示すことができた.具体的には,本研究の成果によって,BCC鉄の変形に見られる温度依存性を考慮することが可能になり,転位動力学法を用いたBCC鉄の塑性変形解析の信頼性を著しく向上させることに成功した.この成果により,今後析出物などの微視的組織と転位の相互作用に基づく材料の強化・劣化のより現実的なシミュレーションが可能となり,材料の信頼性評価や設計に対し大きく貢献することができる.
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