研究課題/領域番号 |
16K05160
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小山 晃 早稲田大学, 理工学術院, 名誉教授 (40116158)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | コホモロジー次元論 / coares幾何学 / asymptotic dimension / coarse幾何学 / asymptotic次元 / 埋め込み / coarse幾何 / 次元論 / 群作用 / 幾何学的トポロジー / ANR理論 / 力学系 / シェイプ理論 / 埋蔵 / 局所連結性 / 位相幾何学 / ホモロジー論 / 局所単連結 / 次元 / Coarse幾何学 / 幾何学 |
研究実績の概要 |
コホモロジー次元論は病理的構造をもつ空間を、その幾何的な複雑性を代数的不変量を用いて解明する理論である。その結果一般的な予想を違える空間の存在を示すことができる。昨年度は (1)Boltyanskii-Kodamaの例と呼ばれる「dim X^2 = 3である2次元コンパクト距離空間」の構成を見直し、簡略化と高次元化およびその性質をもつ空間の特性を見直した。 (2)高次元化したBoltyanskii-Kodamaの例「dim X^2 = 2n-1であるn次元コンパクト距離空間」を、適切な(n-1)次元コンパクト距離空間へのゼロ次元位相群(カントール群)による作用によって得られるか、という問題に取り組んだ。 (1)については途上であるが研究集会での発表を申し込んでいる。(2)については発表には至っていない。 また、研究協力者J. Dydak(テネシー大学教授)とzoom会議やメールを利用して共同研究を続けている。その際に挙げている問題は「asymptotic dimensionの有限性とHilbert空間へのcoasely embeddingとの関係の解明」であり、解決には至らないが進展を感じている。さらに、コホモロジー次元論を用いて、dim(Y \times Z) = nであるn次元(非コンパクト)距離空間Yと1次元コンパクト距離空間Zの存在についてその本質の見極めを研究している。 ワルシャワ大学が企画運営を行っている幾何学的トポロジーに関するzoom研究会(隔週)に参加し、coares幾何学と次元論に関する最新の成果と今後の課題について議論を重ねている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
次元論、コホモロジー次元論の立場では進展を感じている。しかし、当課題はそれらを応用してcoarse幾何学、特にasymptotic dimension論への応用を構想しているのでその意味で「やや遅れている」との自己評価をした。 理由として、共同研究をメインに研究プロジェクトを立ち上げているが、コロナ禍でうまく展開できていないことをあげる。また、研究協力者J. Dydak(テネシー大学教授)を招聘してワークショップを開催する予定であったが、コロナ禍で断念をした。zoom会議やメールを利用して共同研究を続けているが、議論がうまくかみ合わないことがある。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍も一段落して、zoom会議だけでなく対面での共同研究が可能になってきているので、これまでまとめてきた結果や知見をもとに意見集約をうまく行い、研究の進展に繋げたい。昨年はコロナ禍による入国制限で断念した研究協力者J. Dydak(テネシー大学教授)を招聘してのワークショップを開催したい。本課題は人的交流から研究を進めることに主眼を置いているので、交流が解禁され本来の基金の使い方ができると期待している。
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