研究課題/領域番号 |
16K05193
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学基礎
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
川平 友規 東京工業大学, 理学院, 准教授 (50377975)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 複素力学系 / ジュリア集合 / 構造安定性 / 放物的分岐 / Beltrami方程式 / 擬等角写像 / 正則力学系 / 反正則力学系 / マンデルブロー集合 / ジュリア集合の / Zalcmanの補題 / Julia集合 / 正則運動 / 関数論 / 複素解析 |
研究成果の概要 |
複素力学系の「放物的分岐」とは,複数の周期点が退化した状態である「放物的周期点」が,力学系を定める写像の摂動によって複数の周期点に分岐し,力学系の性質が変化する現象をいう.「放物的分岐」は力学系の構造安定性を阻害する典型的な要因であるが,1990年代, GoldbergとMilnorは摂動の方向を適切に選べば,放物的分岐がコントロールでき,力学系を安定に保ったまま変形できるであろうと予想した.本研究では,この予想の正否を「退化Beltrami方程式」とよばれる,複素構造の変形を記述するPDEの同相解の存在に帰着させる,というアプローチにより,既存の結果とほぼ同等の結果が得られることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複素力学系とは複素数でパラメーター付けされる空間において,時間発展するシステムである.そのような力学系はほとんどの場合安定であることが期待されるが,研究としてはむしろ,力学系を「不安定」にする要因を特定する過程が面白い.本研究では,そのような不安定性要因として代表的なものである「放物的分岐」という現象をコントロールする方法として,新たに解析的なアプローチを提案した.
|