研究課題/領域番号 |
16K05230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学解析
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田村 英男 岡山大学, 自然科学研究科, 特命教授 (30022734)
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研究分担者 |
筧 知之 筑波大学, 数理物質系, 教授 (70231248)
岩塚 明 京都工芸繊維大学, 基盤科学系, 教授 (40184890)
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研究協力者 |
谷島 賢二
中村 周
峯 拓矢
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スペクトル理論 / シュレディンガー作用素 / 磁場散乱 / レゾナンス / アハラノフ・ボーム効果 / 2次元エフィモフ効果 / 3体フェルミ系 / 3体フェルミ系 / 3体レゾナンス / 2次元4体系 / 散乱理論 / 3体フェルミ粒子系 / エフィモフ効果 / 解析学 / シュレディンガー方程式 / 量子効果 |
研究成果の概要 |
3個のソレノイド磁場が直線状に位置するの散乱系において, そのレゾナンス(散乱極)のアハラノフ・ボーム (Aharonov-Bohm) 効果を追究した。磁場の中心が互いに十分離れたとき, 中心間の捕捉現象によって実軸近傍に生成されるレソナンスの位置に AB 効果がいかに現れるかを解析した。結果は, その位置が単一ソレノイド磁場の後方散乱振幅に加え, 中心間の距離の比によって記述されることを示した。方法は, 可解モデルである単一ソレノイド磁場散乱に関する情報を活用する。また, 同じ手法を4個の場合についても議論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子力学の研究対象であるミクロな世界においては, 古典力学の直感とは相容れない量子効果とよばれる現象が生じる。本研究課題では量子力学の根幹に関る現象のひとつであるアハラノフ・ボーム効果 (AB 効果) をスペクトル漸近解析を駆使して研究した。AB 効果とは, 量子力学に従う粒子が磁場の中を運動するとき,磁場のみならず, それを生成するベクトル ポテンシャル自身も運動に関与する現象を言う。ほぼ直線上に並んだ3個のソレドノイド磁場による散乱系において, 左右両端の磁場間の捕捉現象から生じるレゾナンスに第三の磁場の磁束と配置が関係することを示し, AB 効果の実在を数学的に立証した。
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