研究課題/領域番号 |
16K05279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学基礎・応用数学
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
今 隆助 宮崎大学, 工学部, 教授 (10345811)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2016年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レスリー行列モデル / 常微分方程式 / ロトカ・ヴォルテラ方程式 / 連続化 / 分岐 / 周期解 / 個体群振動 / 周期昆虫 / 1回繁殖型 / 多回繁殖型 / 大域漸近安定性 / 競争モデル / 年齢構造 / 差分方程式 / 1回繁殖型レスリー行列モデル / 構造化生態系モデル / 大域漸近安定生 / コルモゴロフ方程式 / 巡回対称性 / 同期軌道 / Leslie行列 / Lotka-Volterra方程式 / パーマネンス / Hopf分岐 / Leslie行列モデル / 数理生物学 / レスリー行列 |
研究成果の概要 |
周期昆虫の個体数変動を記述する数理モデルの研究を行った.この数理モデルは,非線形の1回繁殖型Leslie行列モデルという非線形差分方程式で記述されている.差分方程式の解析は容易ではないため,差分方程式よりも比較的扱いやすい微分方程式で1回繁殖型Leslie行列モデルを近似することにより,その性質を明らかにした.特に,基本再生産数が1に十分近い場合には,1回繁殖型Leslie行列モデルの周期解の存在や安定条件が,ロトカ・ヴォルテラ方程式という常微分方程式の平衡点の存在や安定条件と一致することを示した.この結果により,周期昆虫の特徴である周期的な一斉羽化が生ずる条件を明確な形で与えることができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周期昆虫は周期的に一斉に羽化するという特徴をもっている.このような特徴がなぜ進化し維持されているのかを明らかにすることによって,他の様々な生物の理解が深まることが期待される.周期昆虫のこのような特徴を理解するためには,数理モデルによる理解が欠かせない.しかしながら,周期昆虫のように繁殖が1年のある時期に集中している場合には,数理モデルは差分方程式となり,その数学的な取り扱いは難しい.本研究では,このような数理モデルを扱うための方法を与えた.この研究成果により,自然現象を記述するさまざまな数理モデルの解析がさらに進むことが期待される.
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