研究課題/領域番号 |
16K05302
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 苫小牧工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高橋 労太 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 教授 (40513453)
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研究分担者 |
梅村 雅之 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (70183754)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2016年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 一般相対論 / 巨大ブラックホール / ボルツマン方程式 / 輻射輸送 / 光子 / 散乱 / ブラックホール / 輻射場 / 輻射流体 / モンテカルロ計算 / 宇宙物理 |
研究成果の概要 |
超巨大ブラックホールの形成過程の候補の一つである超臨界降着過程を理解するためには,輻射過程を考慮した光子ボルツマン方程式を解くことが必要である.本研究では,輻射過程の効果を取り入れてブラックホール時空中で光子ボルツマン方程式を解くためのARTIST法を新規に開発した.この方法により,カー時空中の基本的な問題を解くことが可能となり,一般相対論的光線追跡法の結果も完全に再現することを確認できた (Takahashi & Umemura, 2017, MNRAS, 464, 4567). 次に,相対論的光子多重散乱の準解析的手法の開発とARTISTコードの3次元化を試みたが,これらは開発中である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超巨大ブラックホール形成過程は宇宙物理学の未解決問題の一つである.観測で発見された宇宙初期の巨大ブラックホールの形成過程の一つに超臨界臨界降着があるが,輻射性フィードバックのため,この過程は実現しないという指摘もある.この問題を解決するためには,ブラックホール時空中での光子ボルツマン方程式を正確に解くことが必要となる.本研究では,この方程式を厳密に解くための手法であるARTIST法を新たに開発した.新手法では,光学的に薄い状況での湾曲時空での光子波面のほか,光子多重散乱の効果も取り入れることができる.光子多重散乱の扱いの厳密化,コードの3次元化などの余地があるが,これらは開発途上である.
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