研究課題/領域番号 |
16K05322
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川合 光 京都大学, 理学研究科, 教授 (80211176)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 素粒子 / 量子重力 / 弦理論 / 標準模型 / プランクスケール / 行列模型 / 自然性問題 / マルチバース / マルティバース / ブラックホール / Higgsインフレーション / ヒグスインフレーション / 自然性 / 時空のトポロジー / 砂漠 / ヒグスポテンシャル / 最大エントロピー原理 / IIB行列模型 / 時空の創発 / ヒグス場 / インフレーション / 構成的定式化 / プランクスケール物理 |
研究成果の概要 |
以下の3項目のそれぞれについて発展があり、計15篇の論文として公表した。ⅰ)川名、柳生、濱田、尾田氏との共同研究において、プランクスケールまで矛盾がないような標準模型の修正の可能性を論じた。ⅱ)春名、川名両氏との共同研究において、マルティバースによる自然性問題の解消を拡張して、電弱スケールがプランクスケールから非摂動的に得られる可能性を示した。ⅲ)Ho,横倉両氏との共同研究において、ブラックホールの水平線近傍での場の相互作用を調べ、古典的な等価原理が量子論の極限としては得られないことを示した。これは、古典重力と量子重力の本質的な違いがどのようなものであるかを理解する一歩となると思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超弦理論に基づいた統一理論の研究がはじまって40年近くが経つが、未だに素粒子物理学の根幹をなす基本理論には至っていない。一方、LHC による Higgs 粒子の発見と、TeV 領域において超対称性等の新現象が存在しないことの発見は、素粒子物理学がこれまでの考え方に捉われない新たな方向性を模索する時代へ入ったことを示している。それとともに標準模型では説明不可能な現象や、標準的な場の理論の考え方では理解できない問題も存在する。現在われわれの手中にある実験結果の意味を深く考察し、場の理論のダイナミクスや量子重力・弦理論とのつながりを再検討することが、次世代の科学を築いていく手掛かりとなる。
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