研究課題/領域番号 |
16K05332
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
安井 幸則 摂南大学, 理工学部, 教授 (30191117)
|
研究協力者 |
宝利 剛
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | キリングテンソル場 / ブラックホール / キリング・矢野対称性 / 変数分離性 / キリングテンソル / 平行切断 / キリング対称性 / ヤング図 / アインシュタイン計量 |
研究成果の概要 |
キリングテンソル場は時空の隠れた対称性を記述するテンソル場である。なぜなら,キリングテンソル場と測地線方程式の保存量との間には1対1の対応があるからである。古典力学の多くの問題は,曲がった時空上の測地線方程式を解く問題に帰着することが知られている。したがって,キリング方程式の可積分条件を求めることは力学系を調べる上できわめて重要な問題である。本研究において,私たちはキリング方程式の「延長」(prolongation)をヤング図形を使って定式化した。延長された方程式の解は、ある種のベクトル束上の平行切断と見ることができる。このことを使って,キリング方程式の可積分条件を陽に書き下すことに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キリング方程式の可積分条件を調べる研究は長い歴史を持つ。しかしながら,これまでに得られている結果は非常に複雑なものであり,大がかりなコンピュータ計算を行わない限り時空上にキリングテンソルが存在するかどうかを判定することは難しい。本研究では,キリング方程式を延長することにより,時空の曲率テンソルを使って可積分条件を陽に表すことに成功した。これにより,キリングテンソルの存在条件は,「ヤング図形から定まる曲率テンソル=0」という方程式と同値になる。この結果は,キリング方程式の可積分条件を簡単かつ明瞭に表現しており,多くの力学系への応用が期待できる。
|