研究課題/領域番号 |
16K05340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪大学 (2017-2021) 筑波大学 (2016) |
研究代表者 |
根村 英克 大阪大学, 核物理研究センター, 協同研究員 (80391738)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 格子QCD / 少数多体問題 / ストレンジネス / 理論核物理 / 計算物理 / 格子QDC |
研究成果の概要 |
大体積かつ物理点に近いクォーク質量での格子 QCD 計算を行い、ラムダ核子、およびシグマ核子系のポテンシャルを、中心力、テンソル力を含む偶パリティ軌道について、その結合チャネルまで含めて、求めることに成功した。その結果、量子数がアイソスピンI=3/2、スピン三重項、パリティ正、角運動量1であるシグマ核子系の相互作用が斥力的であることを示す位相差を予言した。この結果は、その後行われたJ-PARC のハイペロン散乱実験 (E40実験) の最新報告による位相差解析の結果と定性的にきわめて良い一致を示すものとなっている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイペロン核子相互作用は中性子星の内部のような高密度核物質の状態方程式を正確に評価するために重要であるが、実験が難しいために、詳細な性質はこれまで分かっていなかった。本研究課題では、格子QCDの数値計算を行い、現在HAL QCD法と呼ばれる方法を用いて、ラムダ核子やシグマ核子の散乱位相差を計算することに成功した。とりわけ従来クォーク模型にもとづいて斥力的な振る舞いが指摘されていたチャネルについて、クォークとグルーオンの動力学に基づいた計算から斥力的振る舞いが現れることを示した。定量的予言として散乱位相差を実験に先駆けて発表しており、その結果は最近行われた実験の結果と極めて良い一致を示している。
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