研究課題/領域番号 |
16K05344
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
白水 徹也 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (10282716)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 時空の安定性 / 正エネルギー定理 / ブラックホール / 強重力場 / 正質量定理 / ダークエネルギー / 唯一性定理 / 逆曲率流 / 共形スカラー場 / 時空の唯一性 / 正江ネルギー定理 / ペンローズ不等式 / 一般相対性理論 / 修正重力 / 微分幾何学 |
研究成果の概要 |
本研究では、正エネルギー定理を拡張の模索を行った。正面突破は長期戦となると判断し、証明の技術面においてブラックホールと関係があることに着目することで、唯一性定理や強重力場における時空の数理構造を明らかにした。具体的には、(i)唯一性定理で重要な恒等式の系統的導出、(ii)スカラー場を伴うブラックホール時空の光面(photon sphere)の外側での唯一性,(iii)強重力場の数学定式化と面積不等式の証明、などを行った。平行して正エネルギー定理の証明の読解を数学者の協力を得ながら行うことで、宇宙論に応用しやすい形の新しい証明に関する論文を準備している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正エネルギー定理は時空の安定性を保証するものである。我々の宇宙が突然消えてなくならないのはなぜか。正エネルギー定理が成り立っているからである。ダークエネルギーなどが存在する場合、時空の安定性の保証はない。本来であるならば、まずはこの安定性をクリアした理論のみが考察の対象となるべきである。本研究で得られた成果は、関連するブラックホールに関するものであったが、それを通じて正エネルギー定理の証明の理解が大いに進んだ。その結果、より宇宙論に応用しやすい証明を思いつくに至った。宇宙がなぜ安定なのか、という基本的な人類の問いに答えることが本研究の先に見えてくるだろう。
|