研究課題/領域番号 |
16K05358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
石原 秀樹 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (80183739)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2016年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ブラックホール / カー時空 / 光の測地線 / 一般相対論 / ストリング / 重力理論 / 宇宙物理 / 宇宙ひも / 可積分性 / Kerr計量 / 重力レンズ / 相対論 |
研究成果の概要 |
最大の自転角運動量をもったブラックホールは,ホライズン近傍の幾何学的な対称性が高くなる.光やコスミック・ストリングが引き起こすホライズン近傍の物理現象を理論的に予言した. まず,最大回転ブラックホールの周りに束縛される光には,周回軌道がホライズンにいくらでも近づくものがあり,この光線束は,断面が変形せず広がらないことがわかった.また,光の軌道に沿って偏光ベクトルが回転することを明らかにした. 次に,ブラックホールの周りで剛体回転するストリングには,ホライズンと無限遠をつなぐストリング解とホライズン近傍の有界領域に束縛され,配位がカオス性を示すストリング解があることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最大回転ブラックホールのホライズンに漸近する束縛軌道の光線束は断面が広がらない.これは,この光線がもたらす像が暗くならないことを意味し,観測可能性を強く示唆している.さらに,偏光ベクトルの光線に沿った回転効果は,回転ブラックホールの幾何学的性質の情報をもたらす.これらは,ブラックホール シャドウの撮像などの観測的研究に対して重要な意味をもつと考えられる. また,コスミック・ストリングの最終状態として,ブラックホールにストリングがピン止めされたり,ブラックホールの周りの有界領域に束縛されたりすることを予言しており,コスミック・ストリングの探索に重要な手掛かりを与える.
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