研究課題/領域番号 |
16K05366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
板倉 数記 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (30415046)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | クォーク物質 / 近藤効果 / 重いクォーク / 非可換相互作用 / 思いクォーク / 不純物効果 / 重いクォークの物理 / 近藤凝縮 / ハドロン物理 / 高密度クォーク物質 / 繰り込み群 |
研究成果の概要 |
物性物理学で最も重要な概念の一つと考えられている近藤効果とは、軽い粒子からなる媒質中に微量に不純物として混入した重い粒子がもたらす物性の変化を言う。この現象は軽い粒子と重い粒子の間の非可換相互作用、フェルミ面の存在、量子効果などによって実現することが分かっており、電子物性系に限らず、様々な系において実現できるはずである。本研究では、軽いクォークから構成される高密度クォーク物質中に、不純物として重いクォークを入れたときに起こる近藤効果に関して、その場の理論的記述方法の整備を行った。特にカイラル対称性の破れとの類推から、軽いクォークと重いクォークの組の凝縮を平均場的に扱うことに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、我々の身近な物質の電子系で見られる近藤効果という現象が、宇宙の遥か彼方に存在する中性子星のさらにその中心部に存在するかもしれない「クォーク物質」においてもみられる可能性があるということを探求するものである。このように全く異なる階層においても同様の現象が見られるということは、物理学の自然に対する普遍性の一つの表れであると言える。現象に現れる主体が異なっていても、現象の本質は変わらない。そのような理解を進めることは、我々の自然に対する理解がまた一歩進んだとも言えるだろう。
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