研究課題/領域番号 |
16K05390
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
市川 雄一 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 専任研究員 (20532089)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 不安定核 / スピン / 磁気モーメント / RIビーム / 励起状態 / 原子核 / 核異性体 |
研究成果の概要 |
本研究では、中性子過剰領域の銅同位体75Cu励起状態の核磁気モーメント測定実験を行った。理化学研究所RIBFにて行った実験では、独自に開発してきた分散整合二回散乱法によるスピン整列RIビームを用いることで、30%という非常に高いスピン整列度を持つ75Cuビームの生成に成功し、75Cuの励起状態の核磁気モーメント測定に成功した。本実験で得られた核磁気モーメント測定値を最新の理論計算と比較した結果、75Cuは変形したコアの周囲をバレンス陽子が周回している描像でよく記述できることが明らかになり、さらに中性子過剰銅同位体における変形の効果を取り入れた殻進化の描像を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、陽子魔法数28近傍の不安定核に対して基底状態のみならず励起状態に対しても磁気モーメントを測定することで、変形の効果を踏まえた上での殻進化の描像を提示した。エキゾチック核の見せる多様性には、殻進化と変形の両者が競合しながら寄与する。本研究は、その統一的な理解への第一歩となるものである。今後、他の魔法数近傍核でも磁気モーメント測定を通じて、詳細な内部構造の検証が可能になると期待される。
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