研究課題/領域番号 |
16K05396
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅰ
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
萱沼 洋輔 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 特任教授 (80124569)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 量子経路干渉 / 位相ロック2連パルス / コヒーレントフォノン / コヒーレント制御 / 2連パルス励起 / 動的局在 / 量子ゼノン効果 / 位相ロック2連パルス / 電子位相干渉 / 量子遷移経路干渉 / 電子フォノン結合系 / 量子駆動 / バンド形状改変 |
研究成果の概要 |
さまざまな物質におけるコヒーレントフォノンの生成・観測過程について理論研究を行った。とくにn型GaAs単結晶において相対位相ロック2連パルス励起法で測定された、フォノン振動強度の遅延時間依存性に見られる電子状態由来の干渉縞とフォノン由来の干渉縞のパターンが、同一の終状態に至る二つの量子遷移経路間の干渉(干渉縞同志の干渉)に起因するものであることを示した。さらに、その特異な形状からGaAs結晶においては、バンド端より上の励起エネルギーにも関わらずコヒーレントフォノン生成機構としては、これまで考えられてきた瞬間的光吸収ではなく、瞬間的誘導ラマン過程が支配的であることを初めて明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未来の量子情報処理媒体として、固体結晶中の素励起(量子力学的な基本単位となる物質中の励起のこと。電子励起、フォノン励起など)が候補とされている。これらの素励起を超高速で操る手段としては超短パルスレーザーが有力視されるが、光は電子励起を介してフォノンを励起するため、結合した素励起間の光照射下での振る舞いの解明が基本的な課題となる。量子力学では状態に付随した「位相」の存在が本質的に重要である。本研究では、「絡み合った」素励起間の位相干渉効果が、どのように素励起の生成・消滅を支配しているかを理論的に解き明かしている。
|