研究課題/領域番号 |
16K05416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
櫻井 敬博 神戸大学, 研究基盤センター, 助教 (60379477)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2016年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スピンカレント / 周波数掃引型ESR / スピンギャップ / エレクトロマグノン / スピンカレント機構 |
研究成果の概要 |
S = 1/2反強磁性ダイマーからなるスピンギャップ系物質KCuCl3において観測される、基底一重項から三重項への直接遷移が、スピンカレント機構を起源とするエレクトロマグノン励起である可能性について検証した。検証には自ら開発したTHz領域における周波数掃引型ESR装置を用いた。一重項から三重項のSz = 0への励起(平行モード)を観測することに成功した。本励起は、励起エネルギーが磁場に依らず一定であるため、周波数掃引型ESRにより初めて観測されるものである。そしてこの励起は、系の選択則を検討した結果、スピンカレント機構を起源とするエレクトロマグノン励起であると結論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エレクトロマグノンの平行モードの観測が、その識別手段として有効であることを示す事が出来た。ESRにおける直接遷移に関しては、Dzyaloshinsky-Moriya相互作用が存在する場合のESRの選択則については理論的に研究されてきたが、実験結果を満足に説明できるケースはむしろ例外的で、その統一的な理解には及んでいない。スピンカレント機構が直接遷移を許容にする一般則として加われば、ESR の選択則が非常に豊になってかつその研究が進む。更に、本研究でスピンギャップ系においてエレクトロマグノンが確認されれば、エレクトロマグノンの新しい探索対象を一気に広げると期待される。
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