研究課題/領域番号 |
16K05420
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
黒江 晴彦 上智大学, 理工学部, 准教授 (40296885)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 反強磁性スピン鎖 / 不純物効果 / 磁化プラトー / パルス強磁場 / マルチフェロイック物質 / 交叉相関 / 磁歪 / スピン・フラストレーション / 超強磁場物性 / ファラデー回転法 / 反強磁性鎖 / 磁気熱量効果 / 等エントロピー曲線 / 物性実験 / 量子ビーム / X線 |
研究成果の概要 |
スピン・フラストレーション効果が発現する歪んだ反強磁性四面体鎖を持つ Cu3Mo2O9 について、不純物効果と超強磁場中でのマルチフェロイックな物性を研究した。単結晶試料を育成して、超伝導マグネットで得られる磁場中での比熱測定・磁化測定から不純物効果を研究した。非破壊パルス磁場を用いた強磁場中で磁歪測定を行た結果、磁化プラトーが観測される磁場で磁歪にもプラトー状態が観測される事が明らかとなり、この系が格子と磁気系の間の交叉相関を持つ事を明らかにした。一巻コイル法超強磁場発生装置を用いた超強磁場磁化測定を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マルチフェロイック物質の持つ磁性と強誘電性の間の交叉相関を研究する事で、スピンという軸性ベクトルが、誘電分極という極性ベクトルと、どの様に影響しあうかを実験的に研究できる。この系を実験的に研究する意義がここにある。特にこの系のマルチフェロイックな性質はスピン系の超周期構造が作るものではなく、磁気対称群の対称性の低下として、単純に説明できる。その意味では稀有な特徴を有している。 また、低温で様々な性質を外場で制御できるので吸熱反応を連続して行うサイクルが作れるかもしれない。そうすれば気体の断熱膨張や磁性体の断熱消磁に続く新しい冷凍材料として、研究が産業的に価値ある社会的意義を持つと期待される。
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