研究課題/領域番号 |
16K05427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
河本 充司 北海道大学, 理学研究院, 教授 (60251691)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 13C-NMR / 69,71Ga-NMR / SDW / 超伝導 / 強相関電子系 / 69/71Ga-NMR / 電荷揺らぎ / 有機超伝導体 / 反強磁性転移 / 核磁気共鳴 / 13C / π-d 相互作用 / 反強磁性 / 分子性固体 / 磁性 / 物性実験 |
研究成果の概要 |
選択同位体置換による新奇超伝導相を持つlambda-(BETS)2GaCl4の13C-NMRを用いた研究で13Cという電子状態を調べる上で最適なプローブにより、過去の研究で明らかになっていなかった反強磁性揺らぎやFermi液体状態へクロスオーバーを発見した。さらに超伝導転移直上でSDW揺らぎによるものとおもわれる 1/T1T の増大を観測し超伝導相に隣接するSDW相を発見し超伝導発現メカニズムにSDW揺らぎが関与している可能性を示した。また69Ga,71Ga-NMRの実験から、低温の 1/T1Tの挙動は、69Ga,71Gaの磁気回転比で説明ができ、明確な電荷揺らぎは検出できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新奇超伝導相を持つλ-(BETS)2GaCl4が、d波超伝導、パウリ限界を超える上部臨界磁場の可能性や類縁体での磁場誘起超伝導など現代物理学のトピックスを数多く含む物質である。しかし、同様に詳細に研究されたκ型塩やTMTCF塩が、その近傍の電子状態を含む詳細な統一相図が提唱されているのに対して、この塩では、超伝導相に隣接する絶縁相の性質ですら解明されていない。超伝導の発現メカニズムを解明するうえで隣接絶縁相の情報は重要な知見を与える。本課題によるSDW相の発見は、λ-(BETS)2GaCl4の研究に謬ような知見をあたえるものである。
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