研究課題/領域番号 |
16K05511
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 聡 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (20456180)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 化学反応動力学 / 量子波束動力学 / 分子動力学 / 半古典力学 / 多体量子動力学 |
研究成果の概要 |
本研究課題の当初の目的であった分子動力学の量子化と実在分子系への適用は,数値計算における技術的な障壁によって,期間内に成果を上げることができず,いくつかの一次元モデル系での数値手法の妥当性の確認に留まった.
一方で,分子の自己集合過程の数値的追跡と反応機構の解明に関する研究に着手し,複雑な自己集合反応の化学反応ネットワークを構築と,確率的な手法を用いた反応追跡を通して,実験によって追跡できない,反応初期段階の極短時間スケールの現象や,過渡的に生成する中間種の時間発展の詳細を明らかにし,自己集合過程の理解に対する理論的アプローチの基礎を築いた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,反応速度と反応ネットワークに立脚し,分子自己集合を数理モデルと数値計算を用いて確率的な手法で追跡することで,実験的には追跡不可能な詳細な反応過程に関する知見を導き,実験結果に対する解釈を与えることに成功した.将来的には,反応経路の合理的な設計,速度論的な反応の支配による生成物のコントロールを実現することが可能になる.未知の自己集合の反応過程の予測や制御に対する指針を得ることは,自己集合過程に本質的に存在する指導原理を明らかにすることへの道を切り開くと考えている.
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