研究課題/領域番号 |
16K05514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山口 毅 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (80345917)
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研究協力者 |
吉田 亨次
山口 敏男
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 構造緩和 / 高粘性液体 / 粘弾性 / デカップリング / 中間散乱関数 |
研究成果の概要 |
中性子・γ線準弾性散乱実験と横波超音波を用いた複素粘性係数測定を組み合わせることによって、粘性を支配する微視的液体構造の抽出を行った。静的構造因子が分子間距離に対応する単一のピーク(主ピーク)によって特徴づけられる場合には、主ピークの構造緩和が粘性を支配することが示された。一方、静的構造因子の低角部に中距離構造を反映したプレピークが存在する液体である、長いアルキル鎖を持つイオン液体および高級アルコールについて同様の解析を行ったところ、前者では粘度に対する中距離構造の寄与が小さく、後者では寄与が大きいという、系に依存する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液体の巨視的物性を微視的相互作用・分子運動から理解することは、液体の統計力学の根本的な問題の一つであり、巨視的粘性を支配する微視的構造を実験的に抽出するという本研究で提案した手法は、この根本的問題の解決に寄与するものである。また、線形応答としての粘性を支配する微視的モードの違いが非線形レオロジーに反映されるという知見も得られており、今後は非線形レオロジーへの発展が期待される。
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