研究課題/領域番号 |
16K05515
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山本 暁久 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (90706805)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ソフトマター物理 / 糖鎖 / 脂質膜 / 力学特性 / 細胞接着 / 生体膜 / 界面相互作用 / 幹細胞 / 中性子散乱 |
研究成果の概要 |
ヒト幹細胞膜の相互作用における糖鎖の役割を解明するため、糖脂質膜の力学的特性の定量と、ヒトiPS細胞の接着表面の揺らぎ評価を行った。浸透圧やカルシウムイオン濃度による膜間距離の変化に加え、糖鎖分子の種類・比率による脂質膜の曲げ剛性率と圧縮剛性率の変調を明らかにした。また、糖脂質膜の種類による細胞接着面積の違いを測定した。この手法を異なる実験系にも応用展開し、フッ化炭素鎖ナノドメイン構造の長距離相関、双対イオン性ポリマーブラシと赤血球の界面相互作用ポテンシャルの測定、さらにヒト角膜内皮細胞の品質管理や再生角膜の予後予測のためのバイオマーカーの開発など幅広い成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によってこれまで評価が困難であった糖鎖分子同士の弱い相互作用を、分子間相互作用そのものでなく膜の構造揺らぎという物性を通して非侵襲的な手法で評価する方法論と解析法を確立した。特に幹細胞に特異的なSSEA分子によって膜間相互作用がどのように制御されるかを定量的に明らかにした。実際に生細胞を用いた実験系まで発展させることで、物理的な理解にとどまらず生物学的にも意義深い成果を得た。
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