研究課題/領域番号 |
16K05519
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理・化学物理・ソフトマターの物理
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉田 紀生 九州大学, 理学研究院, 准教授 (10390650)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 理論化学 / 統計力学 / 液体の積分方程式理論 / ドメインスワッピング / 3D-RISM / MDシミュレーション / 多量体形成 / シトクロームC / 3D-RISM |
研究成果の概要 |
ウマシトクロムc(cyt c)のドメインスワッピングをターゲットとして、この過程における溶媒の役割の解明をめざした。まずモノマーおよびダイマーの平衡状態での安定性ついての研究を行い、アミノ酸残基ごとの構造エネルギー、構造エントロピー、水和自由エネルギー等のダイマー安定化への寄与から、二つのcyt cに挟まれた解離性残基の静電反発が大きな役割を果たすことが分かった。さらに、ダイマー形成によるcyt cの不活性化の原因となるヘム周辺の構造変化を原子レベルで明らかにした。 続いて、陰イオンがダイマー形成に及ぼす影響についても検討し、タンパク質-イオンの相互作用のイオン種ごとの違いを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究計画では,3D-RISM理論を基幹として理論構築を行うことに一つの特色がある。本研究で用いた手法を用いることで、これまで困難であったイオンを含む溶液が駆動する生体分子の大域的構造変化・高次構造形成に対し、知見を得ることができる。この手法により、ドメインスワッピングのみならず生体分子の高次構造形成の分子論的解析が可能となり、生体高分子の高次構造デザインによる、生体分子機能性材料設計、オリゴマー形成疾患治療法開発などへの展開が期待できる。
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