研究課題/領域番号 |
16K05543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
固体地球惑星物理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中田 正夫 九州大学, 理学研究院, 教授 (50207817)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 海水準変動 / マントルレオロジー / 氷床変動 / snowball Earth / 粘性率の時間変化 / Snowball Earth / マントル粘性率 / 地球回転変動 / 全球凍結 / 粘性率 / 地球回転 |
研究成果の概要 |
第四紀と6.35億年前の全球凍結期(マリノアン期)の氷床変動に伴う固体地球変動よりマントルの粘性率構造を推定した。第四紀の海水準変動と次数2~6の重力ポテンシャル係数の時間変化から、深さ670 kmで~10e22 Pa s、670 km以深で漸次増加し深部マントルで~10e23 Pa sに達する粘性率構造を求めた。マリノアン期の海水準変動解析から、下部マントル上部で~5x10e21 Pa s 、深部マントルで~5x10e22 Pa sを求めた。マリノアン期の推定マントル平均温度は現在に比べ~50K高く、マントル平均粘性率は現在に比べほぼ半分と考えられ、本研究の結果と調和的である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球マントルの粘性率構造は、地球内部ダイナミクスの研究において最も重要な要素の一つである。粘性率は強い温度依存性を持ち、地球進化に伴い地球内部温度が減少すると粘性率は時間と共に増加する。つまり、第四紀とマリノアン期の氷床変動・固体地球変動より推定された粘性率構造は、地球熱史研究にも強い制約を与える。岩石学的に推定されたマリノアン期のマントル平均温度は現在に比べほぼ50K高い。このことは、当時の粘性率は現在に比べほぼ半分であることを示唆し、本研究成果と調和的である。つまり、本研究成果はマントルダイナミクス・地球進化の研究に大きな制約を与え、学術的・社会的に重要な意義を持つと考えられる。
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