研究課題
基盤研究(C)
水平分解能約1.1°の火星大気大循環モデルを用いて、重力波の励起と上層(モデル上端となる高度約80kmまで)への伝播の様子、大気温度・風速場に与える影響について水平波数依存性と季節変化を検証した。また水循環・HDO/H2O同位体分別過程、極夜のCO2降雪過程の全球気候モデルによる再現における水平分解能依存性についてまとめ、最近の観測により理解が急速に進みつつある火星の大気上下結合に絡めた研究を進めた。さらに液体の海の存在を仮定した約38億年前の火星気候のシミュレーションを行い、赤道域で降雨・積雪が季節によって繰り返される「冷涼・湿潤」な気候であった可能性を示した。
形成初期の液体の海が地表に存在したと考えられる状態から不可逆的に水を失った火星の気候変動過程に迫るべく、現在の火星下層大気における大気重力波の励起及び上層大気への伝播とそれらを考慮した精緻な水・物質循環を高分解能全球大気モデルを用いて再現し、熱圏での大気散逸過程に与える力学的・化学的な影響を調べた。合わせて初期火星の気候も全球大気モデルで推測し、観測されている事実と照合し妥当性を議論することで火星の気候変遷とそのメカニズムについて新しい理論的な示唆を与えた。
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すべて 国際共同研究 (12件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 11件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 5件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (40件) (うち国際学会 22件、 招待講演 5件) 備考 (3件)
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