研究課題/領域番号 |
16K05554
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋物理・陸水学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
秋友 和典 京都大学, 理学研究科, 教授 (10222530)
|
研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 潮流 / 海底境界層 / 自転ベクトル / DNSモデル / 加熱 / 自転ベクトルの水平成分 / 緯度依存性 / 海洋物理学 / 潮流海底境界層 / 日周加熱 / コリオリ効果 / DNS実験 |
研究成果の概要 |
DNSモデル実験を行い、潮流海底境界層の周期平均で見た乱流特性量(厚さHmix、拡散係数κ_ap)は自転の水平成分fcの影響を受け、特に低緯度海域では混合層は厚くなり(fcがない場合の1.3~2.0倍)、その内部では強い混合が引き起こされる(1.7~2.8倍)ことを明らかにした。このような混合強化は乱流運動エネルギーや摩擦速度には現れない特徴であり、特筆すべき成果である。加熱の日周変化は熱の下向き輸送を効率化し、海底境界層の発達を抑制する。潮流の混合効果をパラメタライズするためにはその振幅、周期、コリオリパラメータfsだけでなく、fcや加熱の日周変化の効果を考慮した慎重な検討が必要である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潮流は人の社会活動に深く関わる沿岸海域の主要な流れであり、漁業、環境問題を考える上で最も重要な物理過程の一つである。潮流によって海底付近に形成される乱流境界層は海水を鉛直に混合する重要な役割を果たすが、これまで十分に検討されていない地球自転の水平成分と加熱の日周変化の効果に注目して、その特性を数値モデル実験により初めて明らかにした。本研究の成果は、沿岸海況を正確に予測するためのシミュレーションモデルの開発と精度向上に向けた基盤的知見として重要である。
|