研究課題
基盤研究(C)
全球砂嵐時に伴う水蒸気の超高層大気での爆発的な増大をTGO観測により明らかにした。同時に、独自地上観測群を用いて火星連続観測を実現することに成功、大砂嵐時に超高層大気が加熱される様子を明らかにした。MAVEN観測により、下層大気で励起された大気重力波が超高層構造を変調し、散逸大気組成を支配する均一圏界面高度も季節によって大きく変動することを明らかにした。これらは下層から超高層に及ぶ効率的・短期的な物質・エネルギー輸送を示唆するに至った。巻き上がったダストが水蒸気を取り込み、活発になった大循環により高高度まで到達、直接的に水消失量を増大させる水の新たな高速散逸パスを明らかにした。
約40億年前には豊富な液体の水をたたえ、温暖湿潤な気候を有していた火星は、劇的な気候変動を経て、現在のような寒冷で乾燥した惑星となった。火星のこの劇的な進化の過程で、温暖湿潤な環境を維持するための大量の大気と水がどこにどのようにして失われたかは、惑星表層環境の進化の理解にとって大きな謎として残されている。本研究により明らかになりつつある火星大気・水の散逸プロセスの理解は、生命を保持しうる惑星環境を理解する上で重要であり、昨今発見が相次ぐ系外惑星への示唆に富む。
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