研究課題/領域番号 |
16K05572
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
相田 吉昭 宇都宮大学, 農学部, 教授 (90167768)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ニュージーランド / アローロックス島 / オルアテマヌ層 / 前期三畳紀 / 層状チャート / 堆積相解析 / 生物源堆積相 / 遠洋性粘土相 / 三畳紀前期~中期 / モツタプ島 / Arrow Rocks島 / オルアテマヌ層Unit 2b / Motutapu島 / オルアテマヌ層Unit 3-4 / 三畳紀前期 / 珪質泥岩 / チャートギャップ / 生物源シリカ / 堆積過程 / マイクロ堆積相 |
研究成果の概要 |
汎世界的にチャートギャップとして知られている前期三畳紀の期間において,パンサラサ海の南半球中緯度海域ではチャートを代表とする深海堆積相が例外的に堆積していた。HF処理したチャートのSEM観察により堆積構造を区分してマイクロ堆積相区分を行った。その結果,アローロックス島に露出するオルアテマヌ層の層序断面(Griesbachian- Spathian)において,Unit 2b-Unit 3では放散虫殻密集相(G1相)が存在し,放散虫を多産する生物源シリカ相(G1+G2+G3相)が30-70%と優勢であるが,Unit 4では遠洋性珪質粘土E相が卓越し生物源シリカは漸次減少することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果に基づいて,P-T境界で海洋生物の96%が絶滅した後,前期三畳紀の海洋生態系が回復途上にある時期において,動物プランクトンである放散虫がどのようにP-T境界を生き残り,前期三畳紀の海洋において放散虫が繁栄することのできた唯一のレフュージ海域が南半球のニュージーランド海域に存在したことを明らかにしたことは学術的意義が大きい。前期三畳紀の層状チャート(Griesbachian - Dienerian)において放散虫殻を多産する生物源シリカ相が卓越するが,Dienerian中期からSpathianにかけて生物源シリカ相が次第に減少することから海洋環境の悪化が推察される。
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