研究課題
基盤研究(C)
主に対馬・津軽暖流の影響を受ける沿岸・内湾域におけるの環境変化を復元し,これらの変化と生態系や人間生活との関連性を解明することが本研究の目的である.研究地域は九州沿岸域,山陰沿岸,東北沿岸域などである.結果として,これらの地域における完新世の数百から千年スケールでの沿岸環境の変化が詳細に復元された.九州沿岸では塩分や水温が周期的に変化していることや沿岸環境の発達には人間生活の影響が大きく関わっていることが明らかになった.壱岐では半定量的に相対的海水準変動曲線も作成することができ,海面のピークは約6500年前であったことがわかった.
完新世という時代は約11700年前から現在までの期間である.現在を含むこの時代を通じた水温,塩分,降水量などの環境変化やそれらを引き起こした気候変動を定量的に復元することは環境学や古海洋学において意義が大きい.また,完新世におけるこのような変化と人間活動との間の関係を解明することは,現在問題になっている地球温暖化や異常気象が人間生活にどのような影響を及ぼすのかを解明するために必要なデータであり,社会学的意義も大きい.
すべて 2019 2018 2017 2016
すべて 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 4件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (39件) (うち国際学会 10件)
Marine Geology
巻: 407 ページ: 261-274
10.1016/j.margeo.2018.10.007
Estuarine, Coastal, and Shelf Science
巻: 223 ページ: 39-49
10.1016/j.ecss.2019.04.033
Regional Studies in Marine Science
巻: 25 ページ: 100458-100458
10.1016/j.rsma.2018.100458
Scientific Reports
巻: 9 号: 1 ページ: 5036-5036
10.1038/s41598-019-41359-y
Laguna(汽水域研究)
巻: 25 ページ: 39-54
Geophysical Research Letters
巻: 45 号: 15 ページ: 7711-7718
10.1029/2018gl077978
Marine Pollution Bulletin
巻: 127 ページ: 637-653
10.1016/j.marpolbul.2017.12.050
Quaternary Research
巻: 88 号: 3 ページ: 430-445
10.1017/qua.2017.68
Quaternary International
巻: in press ページ: 332-344
10.1016/j.quaint.2017.11.029
Journal of Biogeography
巻: 44 号: 3 ページ: 567-578
10.1111/jbi.12880
Geology
巻: 44 号: 4 ページ: 255-258
10.1130/g37535.1
Quaternary Science Reviews
巻: 140 ページ: 67-74
10.1016/j.quascirev.2016.03.025