研究課題/領域番号 |
16K05591
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
奈良 正和 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (90314947)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2016年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 古生態 / 古環境 / 古生物 / 生痕化石 / 堆積地質学 / 生痕学 / 古生態学 / 古生物学 / 古環境学 / 堆積学 / 層位・古生物学 / 地質学 / 堆積 / 津波 |
研究成果の概要 |
最も特筆されることは,四国西部の三崎層群で生じた砕屑物の大量生産と過堆積が,日本海拡大に伴う伸張テクトニクスや若く温かい四国海盆の強制的沈み込みに加え,引き続く火成作用にともなう地域的隆起などの影響を受けて生じた可能性が高いことを示したことである.また,紀伊半島の田辺層群から津波堆積物と考えられるイベント堆積物を発見・公表したほか,三崎層群からは,干潟やエスチュアリなどの海域縁辺システム堆積物を初めて認定・報告した.さらに,田辺,三崎両層群や台湾の大寮層から,新種の生痕化石を発見・記載した.以上の成果は,複数の論文や講演などとして公表したが,その一部は国内外のメディアでも紹介された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は,従来,その一般的変動速度の小ささからほとんど考慮されてこなかった固体地球の変動が,日本海拡大の様に急速な場合には十分に生態系に影響を与えることを示した画期的なものである.その成果は,地球温暖化をはじめとした諸問題を抱える地球システムの今後を考える上で小さくない影響をもたらすだろう.また,主な対象の一つである生痕化石は,地層群の堆積環境解析に活用可能であり,ボーリングコアの堆積環境復元や炭化水素ポテンシャルの判定を通じて,資源地質学的にも有用である.さらに,津波堆積相モデルの確立は津波防災にも寄与するものとなろう.本研究は,こうしたさまざまな側面から社会に大きく貢献するものである.
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