研究課題/領域番号 |
16K05645
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
山北 佳宏 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30272008)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ペニング電子分光 / アミノ酸 / 多環芳香族炭化水素 / 反応動力学 / 光電子分光 / トラジェクトリ解析 / クラスター / 糖類 / 電子分光 / ペニングイオン化 / 質量分析 / 画像観測 / 有機エレクトロニクス / タンデム質量分析計 / 計算分子科学 / 生体分子 |
研究成果の概要 |
準安定励起原子A*と分子Mとの衝突反応(A* + M → A + M+ + e-)を利用するペニング電子分光法を用いて、気相分子の表面電子状態を研究した。電子の捕集効率を極限的に上げた電子分光器を開発・調整し、アミノ酸と芳香族分子の実験を行った。様々な側鎖を有するアミノ酸と置換基を持つ芳香族分子に関して、ペニング電子スペクトルの帰属と分子内回転の安定性を決定した。スペクトル強度は、分子表面外の電子密度を用いたモデルで良好に再現されることが分かり、PAHのひとつであるナフタレンについては、軌跡計算によりイオン化動力学をはじめて明らかにすることができた。また、質量分析画像観測装置の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した高感度ペニング電子分光装置は、世界最高感度を有している唯一の装置であり、wikipedia英語版でも紹介されている。極微量の試料からなど僅かな電子放出に対しても、信号強度を効率よく測定することができるため、生体試料・環境科学・宇宙開発・核エネルギー科学など広範な分野で利用できると考えられる。ペニングイオン化反応は、最も単純かつ重要な希ガス励起原子との衝突反応で起こるため、あらゆる化学反応の根源となる粒子間衝突を学術的に研究開拓するうえでもっとも重要な知見となる。本研究で用いている真空技術と理論解析手法は、学術的にも最先端に位置づけられ、今後さらに学問分野を拡げることに資する。
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