研究課題/領域番号 |
16K05652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鳥居 肇 静岡大学, 工学部, 教授 (80242098)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2016年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 水素結合 / 電場 / 分子間相互作用 / 振動スペクトル / 核磁気共鳴 |
研究成果の概要 |
「分子間相互作用の影響を受けやすい」として知られている官能基のうち,ニトリル化合物のCN基,ヘム鉄に配位したリガンドなどを対象に,振動数・赤外強度の変化が溶媒水分子との水素結合構造にどのように依存するか,振動シュタルク効果やNMR化学シフトとはどのように相関しているかを,電子構造的由来を含めて解析した。その結果,ニトリル化合物のCN基については,水素結合形成による分光学的性質の特異な変化が,従来の議論とは異なり,静電環境の均一/不均一性に由来するものであることを明らかにした。そして,その他の例を含めて3現象の統一的な理解を得るとともに,静電相互作用モデルの構成法を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子間相互作用による分光学的性質の変化について,従来から特異だと考えられてきたものを含めて,統一的な理解とモデル構成法を示すことができた。この結果は,さらに多様な官能基について静電相互作用モデルを整備することにより,凝縮相系における相互作用の様相を明らかにすることができるという道筋を開いたことになる。これは,多くの広く興味を持たれている凝縮相系での化学プロセスの詳細を分光学的手法で解明する上で,重要な寄与をするものと考えられる。
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