研究課題/領域番号 |
16K05656
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山田 剛司 大阪大学, 理学研究科, 助教 (90432468)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 表面 / 走査トンネル顕微鏡 / 有機半導体 / 非占有準位 / 2光子光電子分光 / 電子状態 / 単一分子 / 単一分子分光 |
研究成果の概要 |
固体表面に吸着した有機半導体分子の電子状態は,個々の分子の電子状態と相互作用によって凝集した分子同士の電子状態の寄与が混在する。このため単一分子レベルから少数集合体に至るまでの空間領域において,吸着状態や凝集構造を把握しつつ,その電子状態を評価することが重要となる。本研究では液体ヘリウムを使わない条件下で,走査トンネル顕微鏡(STM)を用いて超薄膜の電子状態を計測する手法を確立した。分子軌道の局在性・非局在性は有機デバイス中の電荷輸送を考える上で重要な要素でもある。2光子光電子(2PPE)分光を併用することにより,非占有準位の微視的描像をナノスケールで捉えることが可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質の温度を極低温に下げ,熱に由来する様々なノイズを低減した条件下における物性計測が広く行われている。これらの実験では液体ヘリウム(約4 K,-269℃)を寒剤として用いられており,表面科学分野においては,走査トンネル顕微鏡(STM)を用いたSTM単一分子分光が盛んに行われている。基礎科学分野において,液体ヘリウムの使用が大前提となっている計測手法の代替案を探索することが本研究テーマの一つである。本研究では,液体ヘリウムを使わない局所分光法・電子状態マッピング法を展開し,有機半導体分子膜に適用することで,単一分子レベルで表面電子状態を評価することができた。
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