研究課題/領域番号 |
16K05691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
徳永 雄次 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (80250801)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2016年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 分子スイッチ / 刺激応答 / 水素結合 / アミド / ロタキサン / 超分子化学 / 分子機械 / 分子認識 / 分子応答 |
研究成果の概要 |
環状テトラアミドを環成分に、モノおよびビスアンモニウムイオンを軸成分に持つ[2]ロタキサン合成をそれぞれ達成した。両ロタキサンとも非極性溶媒では、アミドのロータマーは単一であったが、モノアンモニウムロタキサンでは極性溶媒中で部分的なロータマーの形成が認められ、またビスアンモニウムロタキサンでは配座異性化が見られなかった。 一方、これらのロタキサンは塩基応答性を示した。例えばビスアンモニウムロタキサンに1当量の塩基を添加すると、極性溶媒中で部分的に配座異性化が進行し、また2当量以上では、非選択的なロータマーの形成が観測された。以上より、配座異性に基づく段階的スイッチングを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子スイッチの一つとして知られているロタキサンは、数多くの化合物が合成されているものの、多用されている軸と環の組み合わせは数種に過ぎない。まず本研究では、環状アミドとアンモニウムイオンからロタキサンが形成することを見出した。次に本ロタキサンを用い、溶媒の極性や液性に応答しアミドのロータマー異性のコントロールに成功した。本刺激応答はこれまでとは異なる新しいスイッチ様式であり、またスイッチングは多段階で進行することも確認している。化合物の新規性、スイッチ様式の新規性、並びに多段階でスイッチすることは、学術的に大きな意義を持つ。
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