研究課題/領域番号 |
16K05720
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
畑中 翼 大阪大学, 理学研究科, 助教 (80595330)
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研究協力者 |
永田 光知郎
楠本 匡章
和田 武蔵
梶田 基貴
河原 和哉
増田 紘之
山田 裕加
浅埜 恭平
足立 美和子
黒木 泰斗
清水 捺央弥
和田 智尋
荒井 琢哉
楠瀬 ひなの
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 鉄 / 基質活性化 / 多核錯体 / 結合切断反応 / 低原子価 / 多核鉄錯体 / 窒素分子活性化 / C-H結合活性化 / 小分子活性化 / 還元反応 / 合成化学 / 有機金属化学 / 窒素固定 |
研究成果の概要 |
本研究では、鉄錯体を用いて安定多重結合種の結合を切断することを目的とし、電子供与性の高い配位子を導入した低原子価多核鉄錯体を合成し、基質の多電子還元を狙った。複数の芳香環を有する二座および三座のアミド配位子を用いた検討では、配位子のかさ高さに応じて、低原子価の鉄を含む単核、二核、三核、四核錯体を選択に合成可能であることがわかった。また、得られた錯体を用いてアゾベンゼンのN=N二重結合が切断可能であることを見出した。配位子骨格内にバナドセン部位を持つビスアミド配位子を用いた検討では、鉄錯体を用いて窒素分子の活性化が可能であり、窒素分子が二電子還元された状態で単離できることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果として低原子価多核錯体を用いた基質活性化を達成している。またその各段階の化学種を、種々の分光学的手法や単結晶X線構造解析によって同定しているため、多核金属クラスター上で小分子がどのように活性化されるかを詳細に考察することが可能である。これらの知見は、同様の反応を行ってはいるものの通常観測が非常に困難な、化学工業での固体触媒を用いた反応や生体内酵素活性中心の金属クラスターが行う反応の機構について理解するのに役立つ。
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