研究課題/領域番号 |
16K05744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物性化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上田 顕 東京大学, 物性研究所, 助教 (20589585)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2016年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 有機半導体 / ドナーアクセプター / 化学修飾 / テトラチアフルバレン / o-ベンゾキノン / ドナー・アクセプター / 分極 / ベンゾキノン / ドナーアクセプター分子 / 置換基効果 / 有機トランジスタ / テトラチアフルバレン誘導体 / 分子性固体 / 半導体物性 / 結晶成長 / 電子・電気材料 / 合成化学 |
研究成果の概要 |
o-ベンゾキノン-テトラチアフルバレン縮環構造を有する高分極性のπ共役系有機半導体分子群の創製に成功した。各種のアルキルチオ基を導入することで、母体に比べて、短段階・高収率、そして大スケールで合成が可能となり、さらに、有機溶媒に対する溶解性も大きく向上することを見いだした。いずれの誘導体も、良好な両性酸化還元特性、小さなHOMO-LUMOギャップ、大きな分子内分極、そして効果的なπ-π相互作用を示し、加えて、アルキル鎖を伸長することでπスタック間の相互作用が増加することが分かった。これらの物質の単結晶を用いたトランジスタ作成を行ったが、残念ながら、有意なトランジスタ特性の観測には至らなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特異な分子構造・電子構造を有するπ共役系有機分子の設計・合成は、基礎化学的な観点はもとより、近年では機能性物質・電子材料開発の観点からも重要な課題として盛んに研究が進められている。本研究では、本研究代表者が独自に開発した新しいπ共役系分子であるo-ベンゾキノン-テトラチアフルバレン誘導体の効果的な合成法を見いだし、これらの構造と性質を分子レベルで詳細に明らかにすることに成功した。これらの結果から、この新分子群は有機半導体材料の新たな候補物質であることが示唆され、その第一歩として有機トランジスタの作製と評価を試みた。
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